日本酒の「寒造り」で造られたお酒がうまい理由

日本酒の「寒造り」で造られたお酒がうまい理由

■日本酒の寒造りとは

寒造りとは、最も酒造りに適しているといわれている12月~翌年2月頃までの寒い季節に酒造りを行うことを言います。

なぜこの季節が酒つくりに向いているかというと、寒いことで雑菌が繁殖しにくい時期であることが第一に上げられます。

江戸時代に寒造りが確立されたと言われ、計器類が無い時代に杜氏をはじめとする蔵人は、発酵状態のよって変わる香りや味、肌に感じる温度変化などを頼りに、とぎすまされた感覚によって把握し、複雑な酒造りに対応してきたと言われております。

その酒造り工程で重要な醗酵において、一定期間の低温状態が必要とされ、醗酵途中の温度管理の観点からも冬の気候がまさに最適な環境であると言えます。

新潟の酒造りで用いる仕込み水の多くは「軟水」が使用され、硬水に比べ発酵状態が穏やかのため、長期低温発酵の技術が必要になります。

醗酵中の日本酒

■寒造りは寒さのメリットだけではない、雪の恩恵も受ける

新潟に降る雪は住む人間にとってはやっかいな存在ではありますが、空気中のチリや微粒子を包み込み、空気がクリーンな状態になると言われており、醸造中の衛生面からも冬の厳しい寒さと降り続く雪はメリットがあるようです。

真冬の蔵元の様子

■年間を通して酒造りが行える「四季醸造」

近年は大手の酒造蔵で年間を通して温度管理が出来る設備が整えられ、1年を通して酒造りが行われる「四季醸造」も可能となりました。

獺祭の旭酒造では、年間を通して酒造りをする四季醸造が行われています。

ただ、中小の蔵元ではその設備投資も難しいのが現実であり、一番美味しい酒が造られる時期=寒造りの時期に、大吟醸酒などその蔵元で一番の酒造りが行われます。

このような理由からその年1番のお酒造りは寒い時期に行われるのです。

 

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