米焼酎というのは皆さんご存じのとおり原料に米を使います。
熊本の球磨焼酎などが有名ですよね。
そして、最近注目を集めているジンは、大麦やトウモロコシなどの穀物、
日本では米を使って日本酒のように仕込みをして造るタイプもあります。
ジンのポイントはジュニパーベリー(杜松の実)を使用していることです。
そのどちらにも属さないようなスピリッツが誕生しました。
その名も「SPIRITS by M(スピリッツ バイ エム)」
純米吟醸クラスの日本酒「SAKE M」を蒸留し、
ヘベスという九州・宮崎を中心に採れる柑橘類をアクセントに使用。
ヘベスは、スダチやかぼすに似た味わいだそうですが、酸味が柔らかく、香り・酸味のバランスが取れた柑橘とのこと。江戸時代末期に平兵衛さんが原木を育てていたところから
平兵衛+酢(すっぱい)でヘベスと名が付いたとか。
酸味がやわらかいと言われても、思い浮かべただけで唾液が出てくるのは不思議ですね(笑)
このSPIRITS by Mの原料は日本酒「SAKE M」とヘベスのみ。
どちらも日本産にこだわったそうです。
贅沢にもこのスピリッツ1本あたり日本酒720ml 4本弱を蒸留し、ヘベスでアクセントと風味を整え、日本酒由来の風味と甘み、控えめながらもヘベス特有の香りが楽しめる1本が誕生しました。
試飲してみて思うのは、アルコール43度でも「やわらかな甘み」を感じるのですよね。
それはやっぱり日本酒を蒸留しているからだと思います。
そして気になるヘベスの風味は、柑橘らしい果実の香り、爽やかさが穏やかに感じられ、後味にはやわらかくて、ほどよい酸味を感じました。
ジュニパーベリーを使った爽快感のあるジンとは異なり、風味がおとなしい、インパクトが無いと感じる方もいらっしゃるかも知れません。
ちなみに私もジュニパーベリーの風味が大好きです。
しかし、日本酒から出来たスピリッツとしての特徴を活かし、日本酒由来であることを感じさせてくれる「穏やかさ」があることが逆に良いなと思いました。ヘベスも主張しすぎないのが良いですね。
ジンと一緒にシェイクしたショートカクテルも良さそうですし、ロックやソーダ割りと、好みに合わせた楽しみ方の幅が広がるのがスピリッツの良さでもあると思います。
ぜひお試しください。
J.S.A. SAKE DIPLOMA 宮崎文徳
SPIRITS by M(スピリッツ バイ エム)・小説付き
https://kajiyanet.com/products/spirits-by-m